PPC広告とは
PPC広告とは、「Pay Per Click」の頭文字を取ったもので「クリック課金型広告」のことです。
PPC広告にも色々ありますが、わかりやすいもので言えば「Yahoo!リスティング広告」や「Google広告」があります。
どちらも「スポンサー」と書かれています。こちらのリンクを「ぽちっ」とすると、広告の出稿主の残高が、「クリック単価」分減ることになります。クリック単価とは、1クリックあたりの単価のことで、ターゲットとするキーワードによって異なります。
クリック単価のおおよその目安は、Googleキーワードプランナーで確認することができます。
「google」が65円~1672円、「yahoo」が49円~402円となっています。ただし、実際にかかる費用は、その時点での競合性によって変わってきます。競合性とは、そのキーワードに対して「どれくらい広告を掲載したい人がいるか」です。多ければ競合性は「高」、少なければ「低」となります。
PPC広告のメリットとデメリット
PPCは、「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「SNS広告」の3つに大きく分かれます。それぞれの相場と特徴を見ていきましょう。
メリットとしては、「簡単に始められる」「クリックされない限り費用が発生しない」「効果測定が容易」という点があります。各広告に対して管理画面があり、そこで広告を登録するだけで始められ、そこで測定もできます。
デメリットとしては、「キーワードによって単価が異なる」「必ずしも効果が得られるわけでは無い」という点です。クリック単価はいわゆる「時価」であり、競合が多ければ高騰します。かといって、競合性の低いキーワードに変えると、見てもらえる頻度は下がってしまいます。
企業によって、予算のかけ方は違いますが、共通して言えることは、「クリックされた分だけお金がかかる」という点です。また、クリックされたからといって必ずしもコンバージョンが得られるわけでは無いので、多額の予算をかけて成果0、ということも有り得ます。
サジェストとは
サジェストとは、「キーワード入力補助」とも呼ばれ、検索エンジンにある検索窓に文字を入力した際に、途中まで入力した文字に応じて入力候補ワードが補助として表示されるものです。
この時に表示されるキーワードは、全国のユーザーが過去に検索した履歴をもとにデータベースが構築されていて、最適な入力補助を返します。
全国のユーザーの検索履歴(クエリー)をもとに構築され、信頼性の高い結果が得られるため、
Googleが2011年頃に公開を始めてから様々な検索エンジンで搭載されています。
「サジェスト表示サーチファンplus」というキーワードが3番目に表示されていますが、これも「サジェスト対策」によって表示されているワードです。
サジェストのメリットとデメリット
サジェストのメリットを3つ紹介します。
1つ目は「何回クリックされても金額は変わらない」という点です。表示された日だけ課金となるため、表示されていなければ費用は掛からず、表示されていたとしても、何回クリックされても1日分の費用しか掛かりません。
2つ目は「単価が変動しない」という点です。キーワードによって表示難易度が変わるためそこでの差はありますが、途中から変わることはありません。基本的に繁忙期であっても、一年中同じ金額で提供させていただいております。
3つ目は「競合性が低い」という点です。PPC広告では競合が多く、入札単価を上げても表示できないような人気のキーワードも、サジェストであれば表示可能です。ただし、検索エンジンによってひょうじできないキーワードもあるため、事前にご確認いただけますと幸いです。
一方、デメリットもあります。2つ紹介します。
1つ目は「表示のON/OFFがすぐには出来ない」という点です。サジェストは、検索エンジンに「出したいワード」を認識させることで、表示させるサービスです。急に表示を止めようと思っても、検索エンジンが学習しているわけなので、すぐには非表示にできない、というデメリットがあります。
2つ目は「表示が安定しない」という点です。検索エンジン側は、その「出したいワード」がサジェストするに相応しいかどうかを、独自のアルゴリズムで判断しています。そのため、表示されたワードが消えてしまったりすることも多々あります。ただし、消えてしまった場合は再度別のワードを対策することで、再表示が可能です。なお、検索エンジンによっては、対策開始から表示まで1ヶ月近くかかる場合もございます。
PPC広告にも、サジェストにも、メリット・デメリットがありますが「クリック単価が高いキーワードはサジェスト」「低いキーワードはPPC広告」というような使い分けをしても良いかもしれません。
case1:測定結果検証事例(クリニック)
とあるクリニックの導入事例を元に、比較してみます。
「加齢臭」を改善したい患者を中心に診療している「サーチファンクリニック」の、1ヶ月あたりのアクセス数を、サジェスト対策する前と後で比べてみました。
対策ワード:加齢臭
表示ワード:加齢臭 改善 サーチファンクリニック
(実際の対策ワード、医院名ではございません)
サジェスト対策を行った結果、1ヶ月でのクリック数は1020回でした。
サジェスト対策で月間アクセス数が131%UP!
「加齢臭」のような人気のキーワードで、月間750回クリックされた場合、23万円以上の費用がかかることになります。サジェスト対策「加齢臭」の日額単価が2,200円なので、30日表示されたら66,000円。つまり232,560ー66,000=166,560円浮いた計算になります。
case2:測定結果検証事例(花屋)
対策ワード:「胡蝶蘭」の場合
月間平均検索ボリューム:110,000
競合性:高
広告の入札単価:\90~\379
競合性:98
PPC広告は「クリック課金型広告」という名の通り、クリックされたらされただけ料金がかかります。また、検索結果の上位に表示するためには、入札額が他の広告よりも上回らないといけません。つまり、1クリックあたりの単価は\379に近くなると考えられます。
- 「胡蝶蘭」の月間検索回数:約 110,000 回
- サジェストがクリックされる割合:平均 5.5 %
- 検索結果ページの1位をクリックする割合:約 20 %
1~3を踏まえた上で、サジェストをクリックした時、1位表示されているサイトにアクセスする人数は…
110,000回 × 5.5% × 20% = 約1,210人
対策ワード「胡蝶蘭」による完全見込み客なので効果は抜群です。
また、リスティング広告費に換算すると、1ヶ月あたり約46万円分の効果を得ることができます。
(1クリックあたりの単価を379円としたとき。379円×1,210人=458,590円)
サジェストPR「胡蝶蘭」をYahooで対策する場合、1日当たり2,200円なので、
2,200円 × 30日 = 66,000円
となり、リスティング広告を出稿するよりも、月額40万円分安い計算ですね。
case3:測定結果検証事例(歯科医院)
導入目的:Google検索からインスタグラムに誘導し、
公式サイトのアクセスを増やして、問い合わせを増加させる。
対策ワード:渋谷区 ホワイトニング
表示ワード:渋谷区 ホワイトニング サチプラクリニック インスタ
(実際の対策ワード、医院名ではございません)
開始…6/21 期間(表示前)…5/1~5/30(30日間)
表示…7/9 期間(表示後)…8/1~8/30(30日間)
A.Google検索から直接オフィシャルサイトにアクセス
※Googleサーチコンソールで見たクエリ発行数
検証結果:検索候補(サジェスト)からオフィシャルサイトへも流入が確認できました。
恐らく、インスタグラムをやっていないユーザーが1位のインスタグラムを通過してオフィシャルへ遷移しているものだと思われます。当然、インスタグラムという表示ワードが入っている為、オーガニック検索ではインスタ関連のサイトが上位化されてオフィシャルサイトが下位に表示がされますが、クリック率はそれなりにあります。
B.Google検索からインスタグラムに誘導後、オフィシャルサイトにアクセス
検証結果:対策前に比べてインスタグラム経由のオフィシャルサイトへのアクセスが463%増加しました。
C.オーガニック検索の順位UP
対策ワード:「渋谷区 歯医者」で検証
検証結果:サジェストの恩恵か、対策した「渋谷区 ホワイトニング」では無い他の関連したワードでSEOの順位が上がっています。
また、その結果、Googleの自然検索からのアクセスが増えています。
「加齢臭」「胡蝶蘭」のようなビッグワードでなくても、しっかりと効果を確認することが出来ました。
まとめ
PPC広告にも、サジェスト対策にも、良い点・悪い点が存在します。どちらが効果的かどうかは、業種やターゲット層によっても変わってきますので、PPC広告で満足した結果を得られていない方は、サジェスト対策も検討してみてはいかがでしょうか?